2016年11月06日(日)
真純は夢乃を思い出し、自慰行為で発散した。その瞬間だけは我を忘れ、気持ちよかった。
そのあとで、夢乃との突然の別れは、すべてあのフリーライターの野郎が原因だと思った。俺の事件を徹底的に調べていやがる。実際、これ以上調べられたら、過去の事件が明るみになるかもしれない。週刊誌などに、スクープとして報道されるかもしれない。
考えれば、あの男はそれだけ取材力があり、優秀なのかもしなかった。そうなると、口を塞ぐしかないではないか。
そんな思いにかられ、真純は過去にもらった名刺を調べた。机の引き出しに無造作に名刺を置いていて、それをすべて取り出した。たいした数ではない。
あった!
「フリーライター 真田由紀夫」
住所を確認した。大阪市中央区のマンションになっている。事務所と自宅と一緒のようだ。
この男との出会いを真純は思い出していた。真純がパクられて拘置所にいるとき、「冤罪事件を調べています」とかなんとか言って、優しそうな雰囲気で接触してきた。だが、それは嘘だった。要は俺の事件を調べていて、その後、週刊誌にとんでもない記事を書きやがった。
つまり、俺はまんまとこいつに騙されたのだ。真純は名刺を見ながら、怒りが湧いてきた。
今度は俺がこいつを追いかける番だ。顔バレするとまずいから、変装し、調べてみよう。そのうえで、どうやって息の根を止めるかを考えよう。真純はめらめらと復讐に燃えてきた。
いてもたってもいられなくなり、真純はすぐに家を出た。今日は臨時休業や、そう思いながら、電車でミナミへ向かった。マスクをして帽子をかぶり、サングラスをかけた。相手にわかりはしないだろう。そして住所を頼りに、男の住まいへと向かった。
(つづく)
エロスと猟奇殺人事件が脳に疼く犯罪系ライター。詐欺犯、覚せい剤犯、元殺人犯などと交流があるが、本人はいたってまじめな性格。飲み屋では風俗と変態話で盛り上がる。
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