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新連載、ジュブナイルポルノ小説「淫獣の宇宙-1-」/護堂アオイ

2014年01月06日(月)

まったく今回の仕事はやりにくそうだ……宇宙を飛ぶ宇宙船のブリッジで、彼女はそう思った。

poruno-syosetsu01 基本的に仕事は選ばないし、クライアントの注文も聞く。この仕事は信用商売だ。心証というものを良くしておく必要がある。
だが、場合によりけりだ……とも思う。
現在ブリッジにいるのは、二人だけ……色々と思っている彼女ともう一人。
黒い軍服姿の、やや癖のある金髪をショートにしている背の高い女性。年齢は二〇代半ば。クライアントが同行させた人物。
シャープな顎のラインに、つり上がり気味の目……瞳に宿っている光はやたらと鋭い。
堅物の軍人を絵に描いたような人物……この宇宙船の副長を任されている彼女が抱いた印象だ。他のクルーも同じ印象を抱いているのではないのか? と思う。
《ダーク・レイヴン》という名の宇宙船、その副長兼操舵担当のレジーナ・オオハラはブリッジの空いているシートに座っている同行の軍人にチラッと視線を向ける。
軍服をビシッと着こなし、軍帽もきっちりとかぶっている女軍人。服装には少しの乱れも無い。軍人の鑑とでも言えばいいのだろうか。
もっとも、レジーナには軍人の経験は無いので、どんな姿が軍人の鑑なのかは分からないが。
「今日も……」
レジーナがそんなことを考えていると、ブリッジの船窓から見える宇宙をジッと見ていた女軍人が口を開いた。
「船長はブリッジにいないのだな」
「基本、出港する時と仕事をする時以外はブリッジにいないんですよ、うちの船長」
テラフォーミングされて地球とまったく同じ環境になった火星、そこにあるドイツ宇宙軍の基地を出発してから三日。彼女はずっとブリッジにいる。
そして、昨日もレジーナに同じことを言った。
「船の責任者が、それでいいのか?」
「その分、副長を任されている私がきっちりとやりますよ。ヴァージナス大尉、一つ言っておきますけど」
レジーナはドイツ宇宙軍所属の大尉である、サリナ・ヴァージナスに顔尾を向ける。
「私たち《ヴァルチャー》は、信用商売ですよ。軍人であるあなたから見れば、まあ、ろくでもない人種でしょうけど。受けた仕事はきっちりとやりますよ。船長も、やる時はやります」
《ヴァルチャー》……レジーナたちは、そう呼ばれる職業の人間だ。基本的な仕事はサルベージ……まだ二三歳のレジーナが産まれる前に宇宙では戦争があった。軍人たちとしてはまだ戦争は続いているのだろうが、今は休戦状態にある。
地球と火星の間、木星と土星の間で宇宙艦による艦隊戦があった。
《ヴァルチャー》と呼ばれる者たちは、破壊された宇宙艦から重要な物資やデータをサルベージしたり、時には宇宙艦そのものをサルベージする。
人類史上初の宇宙戦争は長く続き、各国の宇宙軍と地球の各国と敵対している組織、その両方が消耗し疲弊した。そして技術者不足や資源不足などになっている。
どこも技術者不足や資源不足を補うため、壊れた宇宙艦を回収したり戦争で使うはずだったが使われずに宇宙艦に残っている兵装などを回収し、それを修復して使っているような状態だ。
《ヴァルチャー》は金をもらい、回収業を行う。他にも金さえ払ってくれれば輸送や護衛などもやる。回収業というよりも便利屋といった方が正確だろう。
回収するものや輸送するものの中には軍の機密がある場合もある。機密を知られないために軍人が同行するのは珍しいことではない。
とはいえ、あれこれ口を出されるのは面白くないことだ。レジーナが今回の仕事……ドイツ宇宙軍からの依頼をやりにくいと感じたのは、同行しているサリナのことでだ。
船の責任者である船長がブリッジに姿を見せない……それも丸一日。軍人としては、信じられないことかもしれない。
昨日一日ブリッジに姿を見せなかった船長に対し、サリナは色々とレジーナに文句やら不満やらを言った。
だが《ヴァルチャー》は軍隊ではないのだ。軍人の視点で見てもらいたくはないし、ものを言ってほしくはない……というのがレジーナの思いだ。
《ヴァルチャー》には《ヴァルチャー》なりのスタイルがあるのだから。
この分では仕事のやり方にまで口を出してくるのではないのか……そう感じ、やりにくそうだと思ったのだ。
「仕事さえ……回収するものをきっちりと回収するという仕事さえしっかりやれば、そちらとしても文句は無い……そう思いますけど大尉」
レジーナの言葉に、サリナは「ふむ」と小さく声を漏らす。そして「確かに」と頷いた。
「こちらとしては、やること……回収してほしいものをしっかりと回収し、火星の基地まで持って帰ってくれれば確かに文句は無いな」
「でしょう? だったら、船長がべつにブリッジにいなくても、大尉としては問題無いでしょう?」
「そうだな……そちらには、そちらのスタイルというものがあるだろうしな」
おや意外……とレジーナは思った。《ヴァルチャー》のスタイルに理解を示さないかと思ったサリナだが、意外と頭は柔軟なようだ。レジーナの言葉に納得し、《ヴァルチャー》なりのスタイルがあることを理解してくれたのだから。
やりにくそうだ、と思ったことは訂正しよう……レジーナはサリナの顔を見ながらそう思った。

 

その部屋は濃厚な性の匂いで満ちていた。性の匂いと共に部屋に満ちているのはアルコールの匂い。

部屋の中央に置かれているテーブルには、空になったビールの缶がいくつも転がっている。
「ふぅあ……ああっ!……あふぅ……んふぅっ!」
鼻にかかった甘く潤った声が、濃厚な性とアルコールの匂いで満ちている部屋に大きく響く。
宇宙の星々が見える船窓がある部屋。その部屋の端にあるベッドから、甘く潤った声は聞こえていた。
「あふんっ! んんっ……ああっ!」
甘く潤った声を響かせているのは、褐色の肌の女性。どことなく青年的な顔立ちの美女だ。
彼女は全裸で、その褐色の肢体は汗で濡れている。癖の無い漆黒の長い髪が汗により、褐色の肌のあちこちに張りついていた。
二〇代半ばに見える褐色の肌の彼女はベッドに腰を下ろし、伸ばされているすらりと長い脚は大きく広げられている。
「はふ……んっ……んぅ……あふうっ!」
褐色の肌の青年的な顔立ちの美女……アニー・ウェンバンの声と共に、ベチャベチャという音が混ざって響く。
大きく広げられているアニーの脚、その間に顔をうずめている人物がいた。
ストレートの金髪をロングにしている女性がアニーの脚の間に顔をうずめ、伸ばした舌で彼女の女を表すスリットに舌を這わせている。
金髪の女性が舌を這わせている女のスリットから快感が走り、アニーは褐色の裸身を汗で濡らして甘い声を響かせていた。
アニーの股間に顔をうずめている金髪の女性はアニーの同性の恋人で、宇宙船《ダーク・レイヴン》の船長であるジューン・ラインバルト。
船長でありアニーの同性の恋人であるジューンは、彼女が感じる場所に的確に舌を這わせる。
「んん、んふぅうっ!」
ジューンの舌が与えてくれる快感に、アニーは裸身をブルッと震わせた。
その拍子に、濃いバラ色の乳首で飾られている軽く見積もってもFカップはあると思われる褐色の乳房がユサリッと揺れる。
どれほどの時間、黒々と茂った陰毛をかき分けられて女のスリットを舐められたことだろうか。股間から全身へと走る快感が、アニーの体に変化をもたらす。
ジューンの唾液とアニーのスリットが溢れさせる快楽の淫蜜で濡れている股間……女を表すスリットの上の方で、小さな突起が己を主張するようになっていた。
それは勃起して充血し、まるでルビーのようになったアニーの淫らな真珠。
それまでスリットに沿って舌を這わせていたジューンだが、その舌を移動させる。
ジューンの舌が向かうのは、アニーの淫真珠。
「はうっ!」
快楽に満ちた声と共に、アニーの肩がビクッと震えた。
ジューンの舌先が、赤く染まった淫真珠に触れていた。触れるか触れないか、そんな微妙な感覚の接触。
だが、それだけでも勃起した淫真珠から強烈な快楽がアニーの全身へと駆け巡っていた。
ジューンは微妙な感覚で、同性の恋人の淫真珠を愛撫し続ける。
「はあ、ああ……あう……うう……ああっ!」
甘く潤った声を響かせながら、アニーは褐色の裸身をフルフルと小さく震わせた。快楽による震え。
最初は小さかったその震えは、淫真珠でジューンの舌が動くたびに大きくなっていった。
なめらかな肌を濡らす汗の量が増えていき、黒い瞳は快楽の涙で熱く濡れていく。
淫真珠から走る快楽がアニーの中で膨れ上がっていった。ジューンの舌が動くたびに、アニーの中の快楽はどんどん大きくなっていく。
「は、うう……はう、んん……ふうあ……」
汗で濡れた裸身の震えが、さらに大きくなっていった。快感は今にも破裂しそうであった。
それまで触れるか触れないかの感覚で淫真珠に触れていたジューンの舌が、淫真珠に強く触れる。
「あふうっ!」
それが、とどめとなった。
アニーの中で膨れ上がっていた快楽が、淫真珠に与えられた強烈な刺激によって爆発した。爆発した快楽は津波となってアニーの中を駆け巡る。
「ふぅあ……あふぅあああっ!」
ビクビクと全身を震わせながら背中を大きく仰け反らせるアニー。その拍子に肌を濡らす汗が飛び散って、ベッドのシーツに点々としたシミを作っていった。
「ふぅ、ああ……」
余韻の熱い吐息を零しながら、ベッドに崩れ落ちるアニー。
舌で彼女を性の高みに導いたジューンは股間から顔を離す。ジューンの顔は、アニーの絶頂の淫蜜でベトベトに濡れていた。舌で恋人の淫蜜をすくい取って口の中で味わうジューンは、ベッドの舌から何かを取り出した。
両端に男根のような形状になっている金属の棒……ジューンはそれを自分の股間へと持っていく。アニーが自分の愛撫で快感を得ている姿を見ていただけで、ジューンの秘洞は淫蜜で濡れて、淫唇から大量に零していた。
充分に濡れている股間に、金属の棒の片方を当てる。
「んっ……」
わずかなうめききを漏らしながら、ジューンはそれを半ばほどまで秘洞へと押し込んだ。
淫蜜で濡れている秘洞に埋まった瞬間、人工の神経が伸びてソレはジューンの体の一部……金属の男根と化した。
人工の神経のおかげで、コレでアニーの秘洞をえぐればジューンも快感を得られる。
ありがたい道具だが、同時に技術力の無駄遣い……という気がしないでもないジューンであった。
アニーの腰を抱き、ジューンは金属男根の先端を彼女の淫裂……淫らなまだ蜜をダラダラと零している女のスリットへと当てる。
人工神経でジューンの体の一部となっている金属男根は、アニーの淫蜜の熱さを伝えてくれた。
ジューンが腰を前に出すと、金属男根がアニーの淫裂を左右に割り開く。先端が、蜜で濡れている秘洞に入り込む。
恋人の秘洞の熱さを人工の男根で感じ、ジューンは「ああ……」と吐息を零す。
もっとアニーの秘洞を感じたくなり、ジューンは一気に腰を突き出した。金属の人工男根が、一気に根本まで秘洞に埋まる。
「はうんっ!」
衝撃が混ざった快感……快感が混ざった衝撃に、アニーは背中を反らして嬌声を響かせた。彼女の熱く濡れている秘洞は、入り込んできた金属の男根をギュウッと締め付けてきた。
熱く濡れた秘肉の締め付け……それは人工神経を通じてジューンに悦(よろこ)びを与えてくれる。
しばらくの間、ジューンは腰も動かさず、人工男根で秘肉の締め付けを楽しむ。
アニーの秘肉はただ締め付けるだけではなく、蠢いて人工男根に刺激を与える。
締め付けと蠢き……その両方を人工男根に受けていると、ジューンはジッとしていることができなくなった。
アニーの腰を抱いたまま、ジューンは腰を前後に動かしはじめる。
「はふぅ……あ、あふ……ん、んん……あ、あふぅ……」
金属製の人工男根で秘洞をえぐられ、アニーは汗まみれの顔に酔ったような表情を浮かべて快楽の色に染まった甘い声を響かせた。
熱く濡れている秘洞から全身へと、快楽が広がっていく。人工男根が出入りするたびに、アニーの秘洞からは淫蜜が溢れてシーツに黒いシミを広げていった。
唇から甘く潤った声を響かせ、人工男根を熱く濡れた秘洞で締め付けてくるアニー。ジューンはそんな彼女と裸身を重ね合わせる。
ジューンの白いFカップの乳房、アニーの褐色のFカップの乳房……二つの乳房が重なり合い、グニュッと形をたわませた。
ジューンは腰を動かして人工男根で秘洞をえぐりながら、上半身も揺さぶって乳首で乳首を刺激させた。アニーと硬く立ち上がっている乳首で刺激され、アニーの乳首もすぐに硬く立ち上がる。
人工男根から広がる快感だけではなく、乳首同士をこすり合わせることで生じる快感でジューンは熱い吐息を口から零す。
アニーの中では快楽が大きくなり、秘洞の締め付けが強くなり、蠢きが妖しいものへとなっていく。
人工男根でそれを感じるジューンの中で興奮が高まっていった。
興奮は、腰の動きを激しいものへとさせる。ガンガン、ガンガンと人工男根で熱い秘洞を何度も突く。
「あふんっ! あ、ああ……あくぅんっ!」
ジューンの下で喘ぎ、汗で濡れた裸身を震わせるアニー。腰を動かし、アニーの秘洞をえぐっているうちにジューンの裸身も汗で濡れていた。
汗で濡れた裸身同士が妖しく絡み合う。
部屋の中に漂う性の匂い……それが濃厚さを増していく。少し息を吸っただけでも、むせてしまいそうだ。
快楽に溺れ、酔うアニーとジューンにとっては、その濃厚すぎる性の匂いも心地良く感じられる。
その匂いが、二人をさらに興奮させ快楽に酔わせていく。
ジューンは人工男根でアニーとつながったまま体勢を変える。
自分がベッドに寝転び、アニーを上にさせるジューン。アニーは自分の体重で体が沈み、ジューンとの結合が深く強いものになった。
「ああっ!」
深くなった結合によって生じる大きな快感で、アニーは背中を反らす。
ジューンは彼女の腰を抱き、上下に揺さぶる。
「ああっ! あふ、んふぅ……くうあ……あふぅうっ!」
裸身を上下に揺さぶられるのと同時に、たわわに実った乳房も派手にユサユサと揺れた。
何度もアニーの裸身を上下に揺さぶっているうちに、ジューンの背筋にゾクゾクとした寒気にも似た感覚が走るようになっていた。呼吸が熱くなっていく。肉棒から広がる快楽が大きくなっていく。
ジューンは背筋に走る感覚をもっと強く感じたいという欲求を抱く。その欲求のおもむくままにアニーの裸身を上下に揺さぶる動きをより激しくさせる。
きつく締め付ける秘洞に人工男根が刺激され、ジューンは求めているもの得た……背筋を走るゾクゾクとした強い感覚、それを強く感じるようになった。
ジューンの中で快感が高まっていく。それはアニーも同じだった。先ほど性の高みに達したばかりだというのに、彼女の中ではまた快感が高まっていた。
ジューンがアニーの裸身を揺さぶるたびに、二人の中で高まった快感はどんどん強くなっていく。
「あ、くぅ……くぅあっ……ああっ! あふ、ふあ、あああっ!」
アニーは恍惚としたような表情を浮かべ、切羽詰まったような声を響かせる。快感が今にも爆発しそうであった。
それはジューンも同じであった。人工男根によって得た刺激で、体の中の快感は爆発寸前となっていた。
ジューンは人工男根が抜けるギリギリまでアニーの体を持ち上げたかと思うと、一気に彼女の体を落とした。アニーの秘洞に強い勢いで、人工男根が根本まで埋まる。
それが二人にとって、とどめの一撃となった。
「あふうっ!」
人工男根が根本まで埋まった衝撃で、アニーの中の快感が爆発する。きつく締まっていた秘洞がさらに強く締まってきた。
「くあっ!」
その締め付けにより、アニーと同じようにジューンの中の快感が爆発した。
「あ、あああああーっ!」
二人の女の口から、快楽の色に染まりきった強制が響き渡った。
ビクビクと震えるアニーとジューンの裸身。人工の男根が埋まる二人の秘洞からは、大量の淫蜜が噴き出して互いの股間や下腹をベトベトに濡らしていった。
アニーは体の震えを止めると、秘洞から人工男根を抜いて同性の恋人の上に崩れ落ちる。
それを優しく抱きとめるジューン。二人は抱き合い、互いの熱い呼吸と汗まみれの熱い体を感じ会う。
心地の良い倦怠感が二人を包み込む。
部屋の中の性の匂いは、さらに濃いものになっていた。絶頂して、その余韻に浸る今の二人には、その匂いすらも心地の良いものであった……。

 

「今回の仕事って、軍人が同行するほどなの?」

備え付けのシャワールームから全裸で頭にタオルを乗せただけという姿で出たアニーは、先にシャワーを浴び、今は下着姿の船長であるジューンに聞く。
ジューンがアニーを抱いた部屋……ブリッジに近いこの部屋は、ジューンの部屋。
《ダーク・レイヴン》の船長室だ。
「ただの武器の回収でしょう? それもロックがかかっているコンテナに入っているっていう。ドイツ宇宙軍の武器のコンテナ、そのロックの解除は簡単じゃないことで有名だわ」
「さらに頑丈さも有名ね。ロックの解除も簡単じゃないし、破壊も難しいコンテナ。回収しても、中身を見るのは難しいでしょうね」
ジューンはテーブルに放り出した端末を手に取り、有機EL画面コンソールを操作しながら言う。
モニターに映るのは、回収するべきコンテナだ。二メートル四方の立方体……見るからに頑丈さが売り、という感じの造りだ。
「巡洋艦に積まれていて、ミサイルの弾頭にこれ詰め込んで敵艦に撃ち込む……という使い方をするものだったみたいね」
出航前に依頼人……ドイツ宇宙軍の大佐からもらったデータだ。データの内容はコンテナの形状、どの巡洋艦にあるのか、どんな使い方をするつもりだったのかだけだ。中身がなんなのかまではデータの中には無い。
中身がなんなのか、ジューンとしては詮索をする気はゼロだ。それはアニーやレジーナ、他のクルーも同じだ。
依頼人が言わないことは聞かない、余計なことは詮索しない……それが《ヴァルチャー》のスタイルだ。
依頼内容がサルベージなら、相手が求めているものをサルベージして持って帰るだけのこと。
「使い方からして対艦用のものなんでしょうけど……確かにアニーの言うとおり、軍人が同行するほどのものとは思えないわねえ」
「まあ私たちとしては、もらえるものをもらえれば、それで充分だけどね」
肩をすくめながら言うアニーに、ジューンは「まあね」と頷く。
ちゃんと払ってくれるものさえ払ってくれるのならば、ジューンたちとしては少しの文句もなかった。
「明日には目的の宙域に到着だわ」
ジューンは船窓の外を見る。
そこから見える惑星は木星だ。昔、木星と土星の間で艦隊戦が何度も行われたらしい。
ジューンたちに与えられた仕事は、その艦隊戦の一つに参加したドイツ宇宙軍の巡洋艦を見つけ荷物を回収するというものだ。
その巡洋艦がどこらへんにあるのか……だいたいではあるが目星はついているらしい。
ジューンとしては、そのことにも奇妙さを感じる。軍がサルベージを依頼することは珍しくはない。
大抵は使えそうな宇宙艦や宇宙戦闘機の回収だ。サルベージするものがどこにあるか分からない……ということもある。
今はどこの軍も人員不足。サルベージはしたいが時間はかけられない……という場合に《ヴァルチャー》を雇う。そのための《ヴァルチャー》だといってもいい。
サルベージするものがどこにあるのか分かっているのなら、軍が行えばいい。
《ヴァルチャー》を雇うのも安くはない。それなりの額になる。疲弊し消耗している軍としては、無駄な出費は避けたいところであろう。
ありかが分かっているもののサルベージに《ヴァルチャー》を使うのは無駄な出費につながるとジューンは感じる。
(どうにも奇妙な依頼だわ……けどまあ、詮索はなしっと)
ドイツ宇宙軍がなにを考えているのかは、ジューンには分からない。
だが、ルールにのっとって詮索はしない。ジューンたちはただ仕事をするだけだ。
サルベージという仕事を……。

 

地球標準時間で一二時間後、宇宙船《ダーク・レイヴン》は目的の宙域へと到着したのであった。

 

 

(つづく)

 

【プロフィール】

性別不明・経歴不明の謎の小説家。
今まで何をしていたのかを聞かれたら、ちょっと小じゃれたバーでグラスを傾け(アルコール苦手なんですけどね)「どこかで何かをしていたさ」と答えます。
アニメ・特撮オタク。座右の銘は「何とかなるさ」である。

ライタープロフィール

かんない 次郎

かんない 次郎

かんない太郎の弟分。かんない.net編集長。経費を使っての風俗遊びが得意。生涯現役風俗ユーザー!!

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